〜ビヨンド・サイレンス〜

 両親の愛に包まれて幸せに暮らす少女ララ。ろうの両親のために、幼いときから手話を覚え、通訳をつとめていた彼女が、初めて夢中になったものは、伯母にプレゼントされたクラリネット。やがて成長したララは音楽家への道を志すが、ろう者ゆえに音楽を理解しない父は猛反対し、ふたりの間に深い亀裂を生んでしまう・・。父との関係を軸に様々な体験を通してララは成長していく。
 実はにヒントを得て作られたこの作品で、見る人の心をとらえてしまうのが、少女時代のララを演じるタティアーナ・トゥリープ。大人顔負けの知性と聡明さを兼ね備えた演技をみせている。また、ララの両親を演じるのは、実際にろうの俳優として有名な二人の実力派。二人のすばらしいコンビネーションが、映画の感動をより現実的に盛り上げている。