〜オー・ブラザー!〜
アメリカ南部ミシシッピー州の片田舎、宝の山を探し当てるため、3人の囚人
が脱獄を敢行する。その道のりは、ハプニングとユーモアの連続。とにかくアップテンポなストーリーの展開と個性溢れる3人の空回りする人間関係がなんともいえない。ストーリーをより盛り上げてくれるのが、音楽だ。ジャズ、ゴスペル、カントリー 違うリズムでそれぞれの場面を楽しく進めている。
さて、ここでちょっと注目してみたいのはこの映画の中で登場してくる2人の視覚障害者。
1人はストーリーの始めと終わりに予言者として出てくる手漕ぎトロッコの運転手。これからの運命をリアルに予言し、3人を不安にさせる。
もう1人は3人がどうしてもお金が必要で飛び込んだラジオ局の局員。3人は口八丁で騙し、「ズブ濡れブラザーズ」名乗って売り込むが、ラジオ局員には大うけする。最後は三人に人数もごまかされギャラを払うが、この映画の中で大変重要なキャラクターだ。
アメリカ映画はこうした物語のなかで障害者が自然なかたちで登場してくることが多い。