塩酥蝦
の紹介

オープニングは「春の嵐のように」 突然襲ってきた恋心、いつやって来るか分からないところが厄介なところ。 それは暗くて細くて長い道を歩き、絶望的な孤独を抱きしめること。

「夏の夕暮れ」 この夏のCMは、田舎の懐かしさを感じさせる者が多かった気がする。 グループサウンズのようでもあり、ボサノバのようでもある潮騒がのゆったりとしたリズムに身をゆだねて、昔海辺で見つけた淡い恋心を思い出してもらえたら嬉しい。

「リアルフェイク」は、ニールヤングとクレイジーホースの記録映画を見て、彼らの体の中の炎のように燃えつづけるエネルギーに圧倒された。僕にも火が燃え移ったようで。

「黄昏の街角」 街の持つ不思議な怪しいエネルギーをちょっとSFっぽい雰囲気で表現したかったのだけど、実験的だったかもしれない。

「いつの頃から君は」 やはりニールヤングの歌に、My Boy という息子のことを歌ったカントリーソングがある。Why are you growing up so fast と歌うのだが、こんな父親の喪失感と優しさを歌にしたいと思った失恋の歌は多いけど、父の歌はあまりないものね。

「夜と朝のはざまで」 本当の自分探しは、このアルバム全体に流れているテーマかもしれない。今の自分に飽き足らない危うさが夜と朝のはざまに漂っている、セクシーな曲。

「旅の空から」 シゲの放浪時代の話を聞くのが好きで、あこがれて作ったワルツ。僕の旅情は70年代前半のフォークソングから滲み出る。あなたはどの空を思い浮かべるだろうか

「遠い思い出の向こうに」 この5月に、僕が生まれた街、富山県八尾を20年ぶりに訪れた坂の街を歩くと懐かしくてこみ上げてくるものがあった。2番の歌詞はカブちゃんが作った。僕の子ども時代への思い出へと向かうノスタルジーが、東京の昭和30年代の記憶の中の映像を刺激したのかもしれない。

「ルルル」 最初のアルバムに入っている曲。シゲが新しいアレンジで、ひとりユニゾンで歌っている古い擦り切れたLPレコードのシャンソンを聞いているような不思議なリズムが生まれている。

「星の歌」 七夕は中国では星のお祭り、日本の場合は、祖先の霊を迎えるお盆の準備。星を見あげてね宇宙の時間とこの星の未来と私たちの生命の循環などということについて少し真剣に考えたりすることも時にはあったりして。

「ふるさとの歌」 中学2年の時に高石ともやのコンサートに行って、ギターを買ってもらっえから、10台の頃はずっと彼のバンド、ナターシャーセブンが僕のの音楽と言うより、生き方や感じ方の先生だった気がする。ナターシャーセブンは再結成したし,高石ともやも、還暦を過ぎてまだまだ現役で活躍中。僕らも生活の中から生まれてくるフォークソングを手作りして歌い続けて生きたいと思う。                               

〜曲の紹介〜