〜曲の紹介〜

「Easy to Ride」の紹介

「野の花の歌」は今年小学生に上がる娘・野花につくった歌。アルバムのプロローグのような感じの曲になった。

「長原」はカブちゃん家での練習の時、シゲとまた曲をつくろうと、カブちゃんが若かりし学生時代のこと聞きながら一行ずつ、シゲと僕とで交互に詩を書いていった。シゲは深い世界に、僕はついつい色恋方面に話をもっていくので、結局その時は完成しなかったが、その書きつけのノートの言葉をつなげて、懐かしめのワルツに載せて曲にした。長原は大田区のカブちゃん地元の町だ。

「ルルル」は、バンドのボーカル、キーボーに作った曲。子育て中のお母さんに聞いてもらいたいと思う。そんな美しい世界じゃないよと言われそうだけど・・・

「春のにおい」 カブちゃんの味のあるハープもこの曲の誕生の時からの定番になっている。明るめノメロディーと深くて暗いシゲの詩の世界と相性が良いのか、気に入って、とにかくいつも口ずさむようになっていた。歌が体の中から響いてくるような気がしていて、ある日車の中でテープを聞きながら大声で歌っていたら、隣の息子が「なんでエサをつけないで釣りをするんだ?」と素朴に聞いてきた。釣りに行く途中だったのだ。


「Easy to Ride」はバンド初期の曲。ライブでは必ずやっていたのだが、今回シゲの本物のブルースハープ入りで復活。時々不可解な行動をとるカブちゃんの雄叫びがどこからか聞こえてきて、楽しい。

「川と折と」は、96年に仕事をしていた鶴見を離れるとき作った。実は横浜に22の時出てきて最初に住んだのがこの鶴見川の川べりだった。いやなことが続いたりしたとき、東海道線のガタゴトという音が響いてきて、ああ故郷に帰りたいなあと思ったことも少なくなかった。この流域には遠い国に故郷を持つ人も多く住んでいて、ずっと遠い母国に思いをはせながら、いろんな暮らしを営んでいるのだろう。「バクの川」という鶴見川のドキュメンタリー映画完成のイベントの時公会堂で歌わせてもらった。

「街角に」は街に出ようバンドの頃のもうひとつのテーマソング。
キーボーと友部さんののコーラスがなかなかグッド。

「電車」は、東横線のイメージ。横浜から出てきてからの僕の散文的な恋はこの沿線のとくに港北区方面に散逸逸散逸していて、さまざまに彩られていた窓の外の風景も、今ではすっかり通勤電車の日常に埋もれてしまっている。シゲのアレンジで、なかなか愉快な曲に仕上がって、「Easy to Ride」とともに子どもたちに人気の曲なのだ。